2010年07月25日
サッカー日本代表の事例
先日、国際フォーラムにて開催されました「日立uVALUEコンベンション2010」には、多くのお客様にご参加いただき、ありがとうございました。
会期中の入場者数は5万人を超え、過去の開催の中でも最高入場者数となり日立創業100周年イベントにふさわしい盛況ぶりでした。
また、弊社セッションにおきましても多くのお客様にご参加いただき、ありがとうございました。
事前の申し込み期間中に満席となり、参加することができなかったお客さまにはお詫び申し上げます。
弊社セッションにて配布した資料において、諸事情により配布できなかった「サッカー日本代表の事例」については、セミナー終了後多くのお客様から配布を要望されましたので、あらためてこちらに掲載いたします。
ダウンロードいただき、先日の資料に追加いただければ、フルバージョンとなります。
ついでに、内容についてもあらためて説明いたします。
前項にて国内における企業倒産の現状をお話しました。
2009年度の企業倒産の8割は販売不振などを理由とする不況型倒産であり、経済環境の変化に対応できなかった企業の現状が浮き彫りになっています。
このような厳しい経済環境の中、増収増益を続ける企業も増えており、この違いはどこにあるのでしょうか?
不況型倒産を回避するにはマーケティング戦略が重要であり、これを実践している事例としてサッカー日本代表の事例が参考になります。
ワールドカップ開催前のテストマッチにて4連敗を喫した岡田ジャパンに対して、国民の多くがグループリーグの突破は難しいだろうと感じたことでしょう。
そこで、岡田ジャパンはこれまでの戦い方を捨て、戦略を変更しました。
まずは、布陣を「攻撃重視」から「守備重視」の布陣に変更し、さらに大久保や阿部、駒野の投入など、90分間走れるメンバーに入れ替えています。
それは、以下の戦略を実践することを考えてのことです。
世界ランク下位の日本が勝つためには「下手なりの戦い方」が必要との方針のもと、対戦相手を研究した戦い方を実践しています。
戦い方1 : 走り勝つサッカー
これまで強豪国との対戦においては、後半にスタミナ切れとなり失点するシーンが実に多かったと思います。
そこで、対戦相手に走り負けず、むしろより多く走ることで数的な優位を作るというものです。
1対0で勝利したカメルーン戦を例にあげると、日本代表が試合中に走った総距離はカメルーンよりも7%増であり、人数分で換算すると、ほぼ1人多い12人で戦えたことになる計算です。
戦い方2 : 自陣に近い位置(ディフェンスエリア)で守る
得点をあげるためには、高い位置(アタックエリア)でボールを奪うことがセオリーですが、強豪国に技術力や身体能力で劣る日本はボールを奪うことができず、背後を突かれて失点するケースが多かったと思います。
そこで、背後を突かれることがないようディフェンスエリアで守る戦略です。
オランダとは2009年の9月にも対戦していますので、その時のデータと比較すると、日本代表がディフェンスエリアで相手からボールを奪った確率は38%であったのに対し、グループリーグでの対戦では63%となっています。
オランダと言えば今回のワールドカップの準優勝国ですから、最少失点の1点に抑えたことは戦略が功を奏したといえます。
戦い方3 : 多数で守り抜く、特に攻撃の要を抑え込む
世界の強豪と比べると、個の実力では競い負けることは否めません。
そこで、相手1人に対して2人で守り、特に攻撃の要を徹底的に抑え込むことに注力する戦略です。
デンマークのエースストライカー ベントナーが味方から受けたパスの本数を、デンマークがグループリーグで対戦したカメルーン戦で比較すると、40本のパスを受けていたのに対して、日本戦では31本に減っています。
また、キラーパスを供給するヨルゲンセンとロンメダールからはカメルーン戦が6本であったことに対して、日本戦ではロンメダールの1本に抑えています。
この結果、日本は大勝し2大会部ぶりの決勝リーグへの進出を決めました。
このように、岡田ジャパンは自分たちの弱みを自覚し、対戦相手を研究つまりマーケティングを行い、その中で活かせる自分たちの強みを効果的に実践しています。
Posted by matsumoto at 2010.07.25 09:34 | トラックバック (0)



